東京高等裁判所 昭和62年(行ケ)136号 判決
一 請求の原因一ないし三の事実(特許庁における手続の経緯本件発明の要旨、本件審決の理由の要点)については、当事者間に争いがない。
二 そこで、原告主張の取消事由について検討する。
1 本件発明の目的、構成、効果について
成立に争いのない甲第一号証(本件特許公報)によれば、次の事実が認められる。
(一) 本件発明は、交流光、又は直流光に重畳した交流光のみを正確に検出することを特徴とする受光装置に関するものである(本件特許公報第1欄二三行目から二四行目)。
(二) 従来のこの種の受光装置は、フオトトランジスタをエミツタ接地型で用い、コレクタに抵抗Rを接続する(前者)か、チヨークコイルLを接続し(後者)、右コレクタに接続したコンデンサから出力を取り出すものであつたが、前者の場合は、ベースに入射される交流光に太陽光等の直流成分が含まれていると、右直流光によつてフオトトランジスタが完全導通状態になり、交流変化分が取り出せない欠点があり、また、後者の場合は、ベースに強い直流光が入射すると、フオトトランジスタに過大電流が流れて破損するおそれがあり、しかも、電源容量が大きくなるという欠点があつた(同第1欄二五行目から第2欄九行目)。
(三) 本件発明は、右の欠点を排除するもので、フオトトランジスタに交流光と直流光とが重畳している光が入射しても、直流光に対する電力損失を伴うことなく、交流光だけを検出し得る受光装置を提供することを目的としている(同第2欄一〇行目から一七行目)。
(四) 請求の原因二(本件発明の要旨)のとおりの構成。
(五) 本件発明の一実施例として、別紙1本件発明図第3図記載のとおりの回路(本件回路)が記載されている。
本件回路において、TRはベース端子付きのフオトトランジスタで、このフオトトランジスタTRのベースは分圧回路を形成する二つの直列抵抗R1、R2を介して電源のマイナス端子に接続される。またフオトトランジスタTRのエミツタは負荷抵抗R3を介して電源のマイナス端子に接続されている。さらにフオトトランジスタTRのエミツタと上記分圧抵抗R1とR2との接続点P1との間にはコンデンサC1が接続されていて、エミツタの交流出力が上記接続点P1を介してフオトトランジスタTRのベースに正帰還されるようになつている。エミツタ出力はコンデンサC2を介して端子2に抽出される。端子1、3には直流電源が供給される。
(六) 本件発明の要旨記載の構成の採用により、次のような効果を奏するものである。
(1) ベース端子付きのフオトトランジスタのベース回路に設けた抵抗回路で直流光による光電流をバイパスさせることにより、直流光に対してはフオトトランジスタは低感度になるとともに、交流光に対する光電流は、該フオトトランジスタのエミツタ出力をコンデンサを含む回路でベースに帰還させて、交流分に対する増幅率を高めるようにしたものであるから、直流光に交流光が重畳している場合でも、交流光のみを容易に検出し得る受光装置を提供することができる(同第4欄三五行目から第5欄一行目)。
(2) 直流光に対しては、フオトトランジスタは低感度であるので、直流損失が少なく電源の容量も少なくて済み経済的である(同第5欄二行目から四行目)。
(3) 本発明装置は、チヨークコイルなどのインダクタンスを使用せず、抵抗とコンデンサとフオトトランジスタで構成されるので、小型化でき、しかも安価になるという利点もある(第5欄五行目から八行目)。
2 原告は、本件発明のトランジスタ回路の構成は、そのトランジスタの種類の相違を除くと、甲第二号証の図2・8に示された周知のブートストラツプ回路(引用回路1、別紙2引用回路図(1)参照)と同一である旨主張する。
(一) 甲第二号証に引用回路1が記載されていることについては、当事者間に争いがない。
(二) 成立に争いのない甲第二号証によれば、引用回路1は、トランジスタ前置増幅器に用いるブートストラツプ回路に関するもので、ベース端子を有するトランジスタのベースを抵抗分圧手段RB RB1を介して接地し、かつ、該トランジスタのエミツタ出力をコンデンサCを介して右抵抗分圧手段の分圧点に正帰還させる回路が記載されており、また、右ブートストラツプ回路は、入力抵抗を大きくしたい場合に用いればよい旨の記載があることが認められる。
(三) 本件回路と引用回路1とを比較すると、それらの主たる構成については、本件回路の分圧手段の構成及びその接続箇所が、引用回路1の分圧手段RB、RB1、RB2の構成及びその接続箇所と同一であり、また、本件回路の正帰還用コンデンサC1の接続箇所が、引用回路1の正帰還用コンデンサCの接続箇所と同一であるといえるから、本件回路と引用回路1との相違は、表面的には、原告が主張するように、本件回路がフオトトランジスタであるのに対し、引用回路1が通常のトランジスタである点だけであるといえる。
(四) しかしながら、本件回路と引用回路1とは、以下に述べるとおり、右トランジスタの種類の違いに伴い、本件回路は受光装置であるのに対し、引用回路1は低周波信号を増幅する前置増幅器である点に違いがある。
(1) 前掲甲第一号証によれば、本件受光装置は、入力信号として、フオトトランジスタに入射される直流光と交流光とを利用しており、それらの中で、交流光によつてもたらされる交流信号成分はコンデンサC1による正帰還作用によつて右ベースに戻され、右ベースにおける交流信号振幅が増大されるのに対し、直流光によつてもたらされる直流信号成分は右正帰還作用を受けないため、右ベースにおける直流信号振幅は全く増大されない(「フオトトランジスタTRのベースより左側のインピーダンスをZD、フオトトランジスタの入力インピーダンスをZiとすると、ZD=R1+R2N,Ziγ≒βR3となる。抵抗R1、R2を適当に選べばZD<<Ziとなる。したがつて光によつて発生した電流、すなわち、光電流はほとんどZD側に流れベース電流として作用しないので、直流光に対しては感度が非常に低く、フオトトランジスタTRは直流光により作動しない。」(本件特許公報第3欄四行目から一四行目))こと、この場合、本件回路は、前記分圧手段について、「直流光によるベース起電力に対して低インピーダンスを呈する」旨、すなわち、直流信号成分に対して低インピーダンスを呈する旨の限定が付されていて、右限定によつて右ベースにおける直流信号成分は接地側にバイパスされ、フオトトランジスタTRではほとんど増幅されないから、直流信号成分に対してはフオトトランジスタTRは低感度になること、一方、右ベースにおける交流信号成分は、右正帰還によりその信号振幅が増大されるとともに、右ベースから外側を見たインピーダンスが見かけ上増大し、ほとんどフオトトランジスタのベースに流入して接地側にバイパスされることはないから、交流信号成分に対するフオトトランジスタTRの増幅率を高めることができ、その結果、交流信号成分のみを容易に検出することができるものであること、が認められる。
右事実によれば、右分圧手段R1、R2、R4における「直流光によるベース起電力に対しては低インピーダンスを呈する」という右限定は、本件回路、すなわち、本件発明にとつて必須の構成要件であるといえる。
(2) これに対して、前掲甲第二号証によれば、引用回路1においては、入力信号として、結合コンデンサを介してトランジスタのベースに低周波交流信号が供給され、右交流信号はコンデンサCによる正帰還作用によつて右ベースに戻され、右ベースにおける交流信号振幅は増大されるが、引用回路1には、本件回路の直流信号成分に対応する信号は供給されないから、本件回路が直流信号成分に対して行つている分圧手段のインピーダンスの右限定は、何ら必要としないことが認められる。
(3) 以上の事実によれば、本件回路と引用回路1とは、受光装置と前置増幅器との相違があるほかに、受光装置における分圧手段に対する「直流光によるベース起電力に対して低インピーダンスを呈する」との必須の限定は、前置増幅器における分圧手段においては全く不要であるという相違があるから、本件回路と引用回路1、すなわち、本件発明と甲第二号証とは、実質的な相違があると認められる。
(五) したがつて、本件審決が、甲第二号証の図2・8に記載された回路には、本件発明の構成の一部である「ベース端子を有するフオトトランジスタのベースを上記フオトトランジスタに投影される直流光によるベース起電力に対して低インピーダンスを呈する分圧手段を介して接地することを欠如しており」と認定したことに誤りはない。
3 原告は、本件回路は、甲第三号証の2・31図(a)に示されたエミツタホロワ回路(引用回路2、別紙2引用回路図(2)(a)参照)と同一である旨主張する。
(一) 甲第三号証に引用回路2が記載されていることは当事者間に争いがない。
(二) 成立に争いのない甲第三号証によれば、引用回路は、トランジスタ増幅回路におけるバイアス回路に関するもので、別紙2引用回路図2(a)に記載のとおり、ベース端子を有するトランジスタTRのベースを抵抗分圧手段R1、RAを介して接地し、かつ、該トランジスタTRのエミツタ出力をコンデンサCを介して右抵抗分圧手段R1、RAの分圧点に正帰還させる回路であることが認められる。
(三) ところで、引用回路1と引用回路2とは、トランジスタの出力信号の取出し箇所が、引用回路1ではトランジスタのコレクタであるのに対し、引用回路2ではトランジスタのエミツタである点に違いがあるだけで、その余の点には何ら違いがなく、しかも、右出力信号の取出し箇所の違いは、トランジスタのベースに接続された分圧手段の構成及び作用、並びにトランジスタのベースとエミツタ間に接続された正帰還用コンデンサの構成及び作用に何ら影響を与えるものではないから、本件発明との関係においては実質的に同一であるということができ、原告も、引用回路1と引用回路2とが同一であることについては自認するところである。
(四) そうであれば、本件回路と引用回路2とは、本件回路と引用回路1との対比における前記判断(2(四))と同様に、受光装置と交流信号増幅器との相違があるほか、右受光装置の分圧手段に対する前記必須の限定は、右交流信号増幅器における分圧手段においては、全く不要であるという相違があるから、トランジスタの種類の相違のほかにも、実質的な相違があるものといえる。
(五) したがつて、本件審決が、甲第三号証の2・31図に記載された回路には、「甲第二号証について挙げた本件特許発明の構成の一部を欠如しており」と認定したことに誤りはない。
4 原告は、本件発明の電気的作用は周知のブートストラツプ回路と全く同一である旨主張する。
(一) 前掲甲第一号証、同第三号証、原本の存在及び成立に争いのない甲第一〇号証によれば、エミツタホロワ回路は、入力インピーダンスを高くしたい場合に用いられるが、別紙2の(3)―1図に示すとおり、バイアスを与える目的の抵抗(R1、R2)が入力に並列に入るために、回路全体として入力インピーダンスは低くなつてしまうという不都合な結果におちいること、そこで、これらのことを解決したものがブートストラツプ回路であるが、この方法は交流増幅回路にしか適用できないこと、ブートストラツプ回路は、別紙2の(3)―2図に示すとおり、ベース回路抵抗のリターンを交流的に出力端子に結び付けること、すなわち、バイアス抵抗をバイパスコンデンサによつてエミツタに接続することにより、直流的には同じベース回路抵抗でありながら、信号である交流に対しては高い値のベース回路抵抗となるように結線してあることを特徴とするものであること、甲第三号証の2・31図(b)には、ブートストラツプをほどこしたエミツタホロワ回路である引用回路2の交流信号に対する入力側からみた入力抵抗を求める等価回路が、同図(b´には、直流に対する入力側からみた入力抵抗を求める等価回路がそれぞれ記載されていること(別紙2引用回路図(2)参照)、一方、本件特許公報にも、第6図には本件回路の直流光に対する等価回路が、第7図には交流光に対する等価回路がそれぞれ記載されていること、そして、甲第三号証の2・31図(b)と本件特許公報の第7図及び甲第三号証の2・31図(b´)と本件特許公報の第6図のそれぞれの等価回路は回路的にはいずれも同一であることが認められる。
(二) しかしながら、本件発明は、前記のとおり、ベース端子付きのフオトトランジスタのベース回路に設けた抵抗回路で直流光による光電流をバイパスさせることにより、直流光に対してはフオトトランジスタは低感度になるとともに、交流光に対する光電流は、該フオトトランジスタのエミツタ出力をコンデンサを含む回路でベースに帰還させて、交流分に対する増幅率を高めるようにしたものであり、これにより直流光に交流光が重畳している場合でも、交流光のみを容易に検出するものである。
一方、ブートストラツプ回路は、本質的には交流増幅器であり、また、トランジスタ回路において、信号が、直流信号と交流信号とが重畳しており、しかも交流信号のみを選択的に増幅しこれを検出するということは、通常考えにくいことであり、また、右直流信号の代わりに直流バイアス電圧が存在し、右直流バイアス電圧に交流信号が重畳しているときに、その中の直流バイアス電圧を排除し、交流信号のみを選択的に増幅する必要性のあることは頻繁に生じ得るが、そのような場合においても、結合コンデンサの使用によつて直流信号を排除するのが普通の手段であつて、ブートラツプ回路において、その排除を、殊更トランジスタのベースに接続された分圧手段のインピーダンスを右直流バイアス電圧に対して低く選択することによつて行うことはあり得ないといえる。
(三) したがつて、本件発明の受光装置は、その作用においてもブートストラツプ回路とは根本的に相違しているといわなければならない。
(四) 原告は、ブートストラツプをほどこしたエミツタホロワ回路により直流分を含む交流信号を増幅すれば、直流分に対するよりも交流分に対して高い増幅率を示すものであり、これは、本件発明の「フオトトランジスタのエミツタ出力をコンデンサを含む回路でベースに正帰還させて、交流分に対する増幅率を高めるようにした」と同一の作用である旨主張するが、右主張は先に認定したとおり理由がない。
なお、ブートストラツプ回路におけるベース回路抵抗について、甲第一〇号証には、「直流的には同じベース回路抵抗でありながら、信号である交流に対しては高い値のベース回路抵抗となる」(二〇七頁末行から二〇八頁一行目)と記載されているが、右記載は、「信号である交流に対しては(直流に比べて)高い値のベース回路抵抗となる」と述べているだけで、「右ベース回路抵抗が右ベースにおける直流バイアス電圧に対して接地との間で低インピーダンスを示す」こと、すなわち、直流信号によるベース起電力に対しては低インピーダンスを呈する分圧手段を介して接地していることを述べているものではなく、しかも、コンデンサCによつて交流的なブートストラツプを施せば、右交流信号の振幅が増大し、「信号である交流に対しては高い値のベース回路抵抗となる」こと自体は明らかな事項であるから、右ブートストラツプ回路に関する説明を見た限りにおいて、右説明が、本件発明の「直流光によるベース起電力に対しては低インピーダンスを呈する分圧手段」と同一の機能を意味しているということはできない。
5 原告は、本件発明は甲第二号証、甲第三号証及び甲第四号証の記載並びに周知のフオトトランジスタ(例えば甲第九号証)の存在に基づき容易になし得た発明である旨主張する。
(一) 成立に争いのない甲第四号証及び原本の存在及び成立に争いのない第九号証によれば、ベース端子付きあるいはベース端子なしのフオトトランジスタは、本件発明の出願当時、既に周知であり、右いずれのフオトトランジスタであつても、回路設計上、通常のトランジスタと同様に取り扱えばよいとされていたことが認められる。
(二) 原告は、本件発明の目的は、直流光を含む交流光が入射されたとき、交流光成分すなわち交流電流分を多く取り出すための、従来のCR回路又はLC回路とは異なつた特定の増幅回路を提供することにあるが、これを可能とする増幅回路はブートストラツプ回路であることは周知であるから、本件発明の目的は直ちにブートストラツプ回路の採用を想起させる旨主張する。
しかしながら、前掲甲第一号証によれば、本件発明の目的は、従来のCR回路又はLC回路の欠点を解消し、フオトトランジスタに投射される光が交流光と直流光とが重畳している場合でも、直流光に対する電力損失を伴わないで、交流光のみを検出し、しかも交流光に対する検知感度の増倍を図ることのできる受光装置を提供することにあることが認められる。
他方、前掲甲第二号証ないし第四号証及び第九号証には、右のような本件発明の目的すなわち技術的課題については、いずれも全く記載されていない上、本件発明の要旨の一部である分圧手段における「直流光によるベース起電力に対して低インピーダンスを呈する」という限定が記載されていないことが認められるから、右甲号各証から本件発明の目的を容易に想起することができるとは解し得ないから、この点に関する原告の主張は理由がない。
(三) 原告は、本件発明と甲第二号証等に示す周知のブートストラツプ回路との構成上の相違は、前者がフオトトランジスタを用い、後者が通常のトランジスタを用いる点の相違しかない旨主張する。
しかしながら、前記(2(四)、3(四))のとおり、本件発明と引用回路1及び引用回路2のブートストラツプ回路とは、受光装置と交流信号増幅器との相違があるほか、右受光装置の分圧手段に対する前記必須の限定は、右交流信号増幅器における分圧手段においては、全く不要であるという相違があるから、トランジスタの種類の相違のほかにも、実質的な相違があるものといえる。
したがつて、引用回路1及び引用回路2が、本件発明の技術課題、すなわち、「フオトトランジスタに投射される光が交流光と直流光とが重畳している場合でも、直流光に対する電力損失を伴わないで、交流光のみを検出し得る」点を解決するものではないことから、本件構成の選択は、甲第二号証及び甲第三号証からは容易に類推できるものとは認められず、この点に関する原告の主張は理由がない。
(四) 原告は、ブートストラツプ回路は、交直両信号を入力したときに直流信号の出力を抑え交流信号を多く出力する特徴を有するところ、ブートストラツプ回路と同一の接続構成とした本件発明から生ずる効果も、直流光分に対するよりも交流光分に対する出力を多く取り出すことができるにとどまり、ブートストラツプ回路から予測される効果の範囲を出ない旨主張する。
しかしながら、前記(4(二))のとおり、ブートストラツプ回路は、交直両信号を入力するものではないから、原告のこの点に関する主張は、その前提において失当である。なお、本件発明とブートストラツプ回路の作用効果についてみると、ブートストラツプ回路が入力抵抗の高い交流増幅器として作用するものであるのに対し、本件発明の受光装置は、直流光と交流光とが重畳している場合でも、直流光に対する電力損失を伴わないで、交流光のみを検出し得るという作用効果を奏するものであり、本件発明の作用効果がブートストラツプ回路から予測される効果の範囲を出ないとはいえない。
(五) したがつて、本件審決が、「甲第二号証、甲第三号証に記載された回路に、甲第四号証に記載された、ベース端子を有しないホトトランジスタと通常のトランジスタの特性上の類似性に関する知見を結合して、本件特許発明を構成することが、論理必然的に可能、あるいは容易であるとは到底いい得ない。それゆえ、本件特許発明は、甲第二号証、甲第三号証、甲第四号証の記載に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとは認められない」と認定したことに誤りはない。
三 よつて、その主張の点に判断を誤つた違法のあることを理由に、本件審決の取消しを求める原告の本訴請求は理由がないから棄却することとする。
〔編注1〕本件発明の要旨は左のとおりである。
ベース端子を有するフオトトランジスタのベースを上記フオトトランジスタに投射される直流光によるベース起電力に対しては低インピーダンスを呈する分圧手段を介して接地し、かつ該フオトトランジスタのエミツタ出力をコンデンサを介して上記分圧手段の分圧点に正帰還させるように構成したことを特徴とする受光装置。
〔編注2〕本件における図面は左のとおりである。
別紙1 本件発明図
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別紙2 引用回路図
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